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Theo Jansen Mechanism series No.9 その5

2020年5月30日
Theo Jansen Mechanismに興味のある方に簡単に作って貰えるよう、今回は自動走行モードなどを載せず、
Bluetoothリモコンで操作するだけの基本部分としました。珍しい回路を付けてませんが、I/O端子に余裕が
あるので前後左右への移動に合わせ、点滅する方向指示LEDランプを設けました。

制御部の回路図
当初の予定ではマイコンにM5stack ATOM Liteを使う予定でしたが、コロナ禍で国際貨物の混乱のために
届きませんでした。仕方なく手持ちのESP32チップを使い組み上げました。
動力の超小型サーボモータSG3.7GのPWM基板とぽテンションメータを取り除き、単なるギアモータとして
使っています。このためにL298P互換チップが載った小さいモータドライバー基板を取り寄せて使いました。
電源には3.7Vのリチウムイオン電池を使い、ESP32の3.3V電源にはシリコンダイオードの順方向の電圧降下
を応用して3.3Vを供給しています。また、スペースが有るので電池を2個並列にしました。
TJ9_Circuit.gif

下の右側が今回使用したSG3.7Gです。左側の工作によく使われるSG90Gタイプに比べて一回り以上小型です。
サーボモータはPWM回路の可変抵抗を静止ポイントに固定すれば連続回転として使えますが、周囲の温度変化
によって静止ポイントが移動する欠点があります。このために元のPWM回路を使わずにモータドライバーを使用
しています。 中央の小さな基板がL298P互換の2回路モータドライバーでPWMにも使えます。
TJ9_13.jpg

BLE(Bluetooth Low Energy専用リモコン
リモコンにはスマホも使えますが、幼児でも操作が出来る専用リモコンを作りました。スマホを使う方法を次回に記します。

専用リモコンの回路図
TJ9_BLE_Control Circuit

タクトスイッチを使ったクロスキーボード
下がユニバーサル基板にタクトスイッチとシーソー式の十字板を組み合わせた物です。右側のシーソーボタンは
今回使いませんが何時でも使えるように組み込みました。シーソー板は大きく見えますが長辺が24㎜です。
TJ9_CrossKey1b.jpg

リモコンの内部
ケースは5㎜厚のアクリル板をCNC加工して作りました。ケースの中身は3.7Vリチウムイオン電池とESP32だけですが、
プログラムの書き換え用ソケットを設けています。
TJ9_CrossKey3b.jpg


次回は、本体とリモコンのソフト及びスマホを使ったリモコンを紹介します。

皆様の参考になれば幸いです。

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テーマ : 電子工作
ジャンル : 趣味・実用

Theo Jansen Mechanism series No.9 その4

2020年5月29日
動画が先に編集出来ましたのでご覧ください。


次回は回路図、ESP32のソフトウェア、BLEを使ったリモコンについて紹介します。

皆様の参考になれば幸いです。


テーマ : 工作の作品
ジャンル : 写真

Theo Jansen Mechanism series No.9 その3

2020年5月23日
今回の作品はスマホを使ったBLE簡単リモコンにしました。

先に完成してたTJM_No.9に搭載する予定のM5Stack ATOM Liteがコロナ禍の物流混乱で入荷しませんでした。
仕方なく、手持ちのESP32とやっと届いたL298p搭載のモータードライバーを使って組み上げました。
部品が載る中央架台は50X90㎜の大きさです。
TJ9_ESP32_BLE_1.jpg

マイコンにESP32Dを使いスマホからBLE(Bluetooth Low Energy)信号でコントロールします。
電源は3.7V750mAhのリチウムイオン電池を2個並列に接続。今回使用のサーボモータはPWM制御回路を取り除き、
単に連続回転のギアーモータとして使うためにモータードライバーが必要で、21X24㎜の超小型基板にL298pを搭載した
モータードライバーを初めて使いましたが、小さなモーターを動かすのにGooDです。1枚送料込みの70円ほどで購入。
TJ9_ESP32_BLE_2.jpg


次回は回路図、ESP32のソフトウェア、BLEを使ったリモコンについて紹介します。

皆様の参考になれば幸いです。

テーマ : 工作の作品
ジャンル : 写真

Theo Jansen Mechanism series No.9 その2

2020年5月3日
注文部品の到着が遅れていてコントロール回路が作れず、先にTJ9プラットホームの製作を先に掲載します。
正確な寸法に作るにはCNCフライス盤が必要となります。

このプラットフォームを作ります。
サイズ:高さ88㎜、前後最大170㎜、幅150㎜
TJ9_01.jpg

プラットホームの主な使用部品
2㎜厚アクリル板 230×110㎜:1枚、220×100㎜:1枚、190×100㎜:1枚
3㎜厚アクリル板 60×30㎜:1枚
5㎜厚アクリル板 100×60㎜:1枚、100×50㎜:1枚
1.2㎜厚ポリプロピレン板(半透明バインダー表紙の再利用品を使用) 300×115㎜:1枚、75×40㎜:1枚
2㎜径真鍮丸棒(光モール・定尺1m)150㎜:2本、120㎜:1本、11㎜:8本
3㎜径真鍮丸棒(光モール・定尺1m)18㎜:8本
外径3㎜・内径2㎜アルミパイプ(光モール・定尺1m)80㎜:1本、46㎜:2本、11㎜:6本、5㎜:8本
M3薄型(厚さ0.4㎜)ステンレスワッシャー:8枚
M3ボルトL20㎜及びナット:各8個
M3イモネジL6㎜(ホーローセット):12個
ステンレス釘(直径約1.28㎜、長さ約12㎜):40本
駆動モーター:SG3.7Gマイクロサーボーモータ(秋月電子FS0307)
新規購入には秋月電子のFM90ギヤードモータ(¥250)をお勧めしますが、少し大きいので設計変更が必要です。

概略図
Theo Jansen氏が公表している基準サイズに0.6575342を掛けたサイズに縮小しました。
注意:何れの画像も実寸ではありません。実寸は各DXFファイルを参照して下さい。
切削用各DXFファイルをZIPファイルにまとめてダウンロードできます。

TJ9_size.gif

ギアーボックスとスペーサー
2㎜厚アクリル板を使用(DXFファイルTJ9_02_body1_2㎜を参照して下さい)
ギアーボックスを構成するモータ側と反対側の2枚のパネルの間隔が内側11㎜です。
図面には出てませんが、外径8㎜内径3.1㎜厚さ5㎜が1枚と厚さ3㎜が2枚を接着してスペーサーを作ります。
両側パネルの間に、この長さ11㎜スペーサーを入れて長さ20㎜のM3ボルト・ナットにて固定します。
また、ギアーとパネルが接触しないように薄型M3ステンレスワッシャーを入れてます。
モータ側パネルのモータ取付穴径1.6㎜に2㎜のタップを忘れずに切っておきます。
TJ9_body1b.gif

コントロール回路を載せる中央架台
2㎜厚アクリル板を使用(DXFファイルTJ9_02_body2_2mmを参照して下さい)
架台の両側パネルと上パネルは、ほぞ組してアクリル接着剤にて接着します。
TJ9_body2.gif

脚部上下の三角パネル
1.2㎜厚PP(ポリプロピレン)板を使用(DXFファイルTJ9_02_Foot_2mmを参照して下さい)
注意:上側の三角パネルは、b辺とd辺の寸法が異なり、b辺の方が少し長いので組付け時に確認が必要です。
TJ9_Foot_b.gif

脚部連結ロット
2㎜厚アクリル板を使用(DXFファイルTJ9_02_Lot_2mmを参照して下さい)
TJ9_Lot.gif

クランク駆動用ギアーと固定用フランジ
5㎜厚アクリル板を使用(DXFファイルTJ9_02_gear_5mmを参照して下さい)
ギアーとフランジはセンターがずれないように3㎜シャフトを差し込み、アクリル接着剤で張り合わせます。
接着前にフランジ厚みの中央部からシャフト穴に向かって、2.5㎜の下穴を開けてM3タップを切ります。
シャフトとの固定にはM3イモネジを使います。
TJ9_gear_5mm.gif

サーボモータ用センターギアー
3㎜厚アクリル板を使用(DXFファイルTJ9_02_gear_3㎜を参照して下さい)
ギアー中央部にサーボモータのホーンが入るよう深さ1㎜のポケット加工を行います。
ホーンは中央から一番内側のピン穴の部分で両端を切断し、ギアーに挿入後瞬間接着剤にて固定します。
TJ9_gear_3mm.gif

クランク用アーム
5㎜厚アクリル板を使用(DXFファイルTJ9_02_Crankを参照して下さい)
クランク用アームにも2.5㎜の下穴を開けてM3タップを切り、M3イモネジでシャフトに固定します。
クランクの2㎜穴は貫通せずに1㎜残して長さ11㎜に切断した真鍮丸棒を瞬間接着剤で固着します。
TJ9_cam.gif

ステンレス釘の抜け止め板 外径5.5㎜、内径1.2㎜
1.2㎜厚PP(ポリプロピレン)板を使用(DXFファイルTJ9_02_LockRingを参照して下さい)
抜け止めは脚部を組み立て後に釘の尖端に押し込み、その後尖端をグラインダーで切除します。
TJ9_LockRing.gif

組み立て参考図(5月4日追加)
各部品の組み立て手順を簡単に図示しましたので参考にして下さい。
先にも述べましたが、上側の三角パネルのb辺とd辺の長さが異なるので注意して下さい。
図をクリックすると新しいページに拡大表示します。
TJ9_assembly.gif

組み立て参考画像1(5月5日追加)
クランクやギアーのイモネジの加工状態や組付け方を参考にして頂けます。
TJ9_07.jpg

組み立て参考画像2(5月5日追加)
組み上がった脚部を参考にして頂けます。サイドパネルにTheo Jansen Mechanism seriesと彫刻しました。
TJ9_08.jpg



次回はBLE(Bluetooth Low Energy)を使ったリモコンとM5Stack ATOM Liteを使った制御回路を紹介します。

皆様の参考になれば幸いです。

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Author:CNC_Paradise
木工・彫刻・機械工作・電子工作が
大好きで自作のCNCを使って工作を
楽しんでます。

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