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ESP32-C3-WROOM-02の使用感

ESP32 C3モジュールを使った感想を記します。 2023年9月18日
ページ内の画像や配線図は、クリックすると拡大します。
メカナムホイールカートのリモコン用にC3モジュールを初めて使いましたが、今まで使ったESP32モジュールと
随分使い方が異なります。 Web検索しても情報が少なく、手探りの状態で始めました。

ESP32 C3モジュールのプログラムの書き込みには2通りあります。
従来通りのRXD、TXD端子にUSBシリアル変換アダプターをセットして使うUART書き込み方法と、
USBシリアル変換アダプターが要らず、ファームウエア―に準備された書き込みソフトによる方法です。
下記の自作のDevKitはソフト書き込みの例です。

先ず、モジュールのテスト用にDevKitを作りました。
DIPユニバーサル基板にESP32-C3-WROOM-02モジュールと3.3V電源モジュール、USBソケットモジュールを
取り付けて手配線し、ブレッドボード用にピンヘッダ9ピン2本をDIP6穴間隔に配置しています。
市販のESP32 C3 DevKitは高価な上に幅広で、一般的なブレッドボードに挿入するとジャンパーピンを差す
余裕がなく使い難いですが、手配線で自作すれば間隔を狭く出来て使い勝手が良くなります。

尚、USBソケットモジュールのソケットは、基板表面ランドにハンダ付けしただけなので、少し強い力が加わると
基板から剝がれてしまいます。 この対策としてスズメッキ線を巻き付けてハンダ付け補強しています。
esp32c3_devkit1.jpg

自作のDevKitの配線図
USBソケットモジュールは10個セットで389円、3.3Vレギュレータモジュールは10個セットで293円でした。
(アマゾンの通販で購入)両面基板は手持ちの端材を利用。
注意:USBソケットモジュールの接続先は、RXD、TXDではなく、D-=IO18、D+がIO19です。
尚、USBソケットモジュールのVcc +5V出力を直接ESP32 C3モジュールに接続しないで下さい!
ESP32_C3_DevKit.gif

書き込みテストの準備
事前にArduinoIDEの最新のバージョンをインストールします。レガシー IDE (1.8.X)が現在1.8.19、
新しいバージョン2が現在2.2.1です。 最初、バージョン2が使い難かったが、慣れると良い面があります。
例えば、レガシー IDE ではシリアルモニターが1画面しか使えなかったが、バージョン2では同時に複数の
シリアルモニターが使え、PC1台で送受信のテストが出来てとても便利です。

ArduinoIDEの更新が完了したら、ボードマネージャーからESP32の最新ボードをインストールします。
ESP32を選択すると系統デバイス名が多数表示されますが、上から2番目のESP32C3 Dev Moduleを
選択します。
 注意:間違って従来のESP32 Dev Moduleを選ぶと書き込みエラーが出ます。
ESP32C3 DM1

書き込み時の注意
自作DevKitの配線が出来たら、ブレッドボードに挿入して書き込みテストを行います。
PCからのUSBケーブルを接続し、ボードを選択したらスケッチ例からLEDの点滅(Lチカ)を選び、適当な
I/Oピンを指定して書き込みテストを行いますが、最初の書き込み時にUSBポート番号を選んでも書き込めず
エラーが出て先に選んだポート番号が消えている場合があります。この場合はIO9ピンに接続したWrite SW
を押しながら、ENピンに接続したReset SWを押し、もう一度USBポート番号を選んで書き込むとOKです。
また、USBケーブルを接続してポート番号が表示されない場合にも上記の操作が有効です。

ESP32 C3モジュールのUART書き込み
通信機能が無いマイコンに通信アダプターの代用として使う場合は、他のESP32と同様にRXD、TXD
ポートにUSBシリアル変換モジュールを接続してプログラムの書き込みを行います。

下記画像のビルトインユニットは、基板組み込み用に作った物です。
ユンバーサル基板端材の下面に9ピンのピンヘッダー2列を取り付け、上面にESP32 C3モジュールを
裏向きに両面テープで貼り付け、更にシリアル変換モジュールの接続用にC3モジュール裏面に分割
ピンソケットを貼り付けて夫々をて手配線した簡単な構造です。

左側がUSBシリアル変換モジュールと書き込み用アダプターを連結した物です。このアダプターには
3.3Vのレギュレータを載せてあり、ビルトインユニットに直接プログラムが書き込めます。

その隣が秋月電子のESP32 C3モジュールのパッケージです。C3モジュールには技適マークが未印字
ですが、承認済みの技適認証番号ラベルが同封されていました。

書き込みモードの条件は、、IO8ピンがHIGHレベル(10kΩでプルアップ)及びWrite SWをLOWレベル
(IO9ピンをGND)状態にしてReset SW(ENピンをGNDに落とす)を一度押します。 
また、I2Cインターフェースを使う場合は、SDA=8ピン、SCL=9ピンです。
ArduinoIDEでの使い方は、前述のソフト書き込みと同様です。
esp32c3_uart_model.jpg

配線図
上記ESP32 C3 UART Built-in Modelの配線図です。
尚、通信ダプター代わりに使う場合は、他のI/Oピンを使わないのでユニバーサル基板やピンヘッダー等が
不要です。 C3の裏側にピンソケットを貼り付けて配線すれば使えます。
ESP32C3_uart.gif

使ってみての感想
ESP32 C3モジュールは、他のESP32モジュールと比べた場合、Classic Bluetoothが使えない事や
複雑な制御回路には向かない(先のメカナムホイールカートの制御ではPWM I/O不足で使えない)、
また、他のESP32で完動するWiFi UDPプログラムが書き込めないなどの例がありました。
総評としては、使い方を限定すれば安くて便利なマイコンだと思いますが、他のESP32モジュールの
方が価格が少し高いが、用途が広くてお勧めです。


皆様の参考になれば幸いです。  by Paradise










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ラズピコ作品コンテストの副賞が届く

東京オリンピック開催中はテレビ観戦が忙しく、工作を休んでいました。

昨日、先に入賞したPaspberry pi Pico作品コンテストの副賞に頂戴したラズピコがオランダ経由で届きました。
さて、このラズピコを何に利用しようかと嬉しい思案中です。
pico_contest1.jpg

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海外のコンテストにマーブルロボットが入賞!

PCB(プリント基板)メーカー主催のRaspberry pi Picoコンテストに入賞しました。
コンテスト結果掲載ホームページへのリンク

PCB_Contest.jpg

入賞作品は先月掲載のRaspberry pi Picoを使ったマーブルロボットです。
作品の動画をもう一度ご覧下さい。



皆さまの応援を感謝いたします。
by Paradise

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お知らせ

現在、SG90小型サーボモータを複数個使った蛇型ロボを製作中です。
ESP32にサーボモータやIRセンサーをI2C接続し、特異な蛇の動きを再現します。
SG90の到着が遅れ、完成までに今しばらく時間が掛かりそうです。

sg90.jpg
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ROHM社の三端子型DC/DCコンバータの紹介

78-XXタイプの三端子レギュレータとピンコンパチで置き換えが出来て重宝!

画像は3.3V1AタイプのBP5293-33ですが、5V1Aと12V1Aタイプが用意されています。
ROHM_BP5293-33.jpg

バッテリー駆動の電源回路において入出力間の電圧差が大きい場合、レギュレータの発熱対策が必要です。
ここに紹介しましたROHMの三端子型DC/DCコンバータは発熱が殆ど無く、それにコンデンサーが内蔵なので
外付け部品が少なくて済みます。但し、形が少し大きくトップヘビーな割に端子の材質が柔らかく、取り付け
後に接着剤で固定しないと疲労破断が起きそうなのが難点です。

使い始めた切っ掛けは、3Sタイプのバッテリー(約12V)からマイコン用の3.3V電源を得るのに通常の三端子
レギュレータを使えば発熱対策のヒートシンクが大きくなります。小型の代替品を探してこの製品を見つけました。
価格が少し高くなりますが、コンデンサーやヒートシンクが要らないので問題外です。
ESP32の電源に使いましたが出力リップル電圧も問題なく正常に動作しています。

この製品は秋月電子にて購入しました。詳細は以下のページにPDFのデータが添付されているのでご覧下さい。
ROHM BP5293


皆様の参考になれば幸いです。

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謹賀新年

本年もよろしくお願い致します。
happy2020.jpg


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TP4056 USB 充電モジュールを使ってみました。

TP4056 USB 充電モジュールが安かったので衝動買い!
2019年6月3日

アマゾンから時々商品の案内メールが届きますが、その中にTP4056を使ったUSB充電モジュールが「送料込み
10個700円」に目が留まり、10個も要らないが衝動買いしてしまいました。
以前から3.7Vのリチウムイオン電池を使うことが多く、試しに簡単な充電器を作りました。

電池ソケット:秋月電子のCR123A用1個40円とTP4056 USB 充電モジュール基板(折り曲げると分離します)
TP4056_1.jpg

小さな合板の端材に組み立て、試しに3.7Vリチウムイオン電池を充電しました。
充電中は赤いLEDが点灯して約4.2Vで充電します。尚、USBはマイクロソケットです。
TP4056_2.jpg

充電が完了すると青色のLEDが点灯し、その後消灯します。問題なく使えそうです。
ESP32を使ったWiFiやBluetoothLEの自作リモコンにリチウムイオン電池を内蔵する場合、一緒に組み込むと
一々電池を取り出さなくても外から充電出来て便利なので用途が有りそうです。
TP4056_3.jpg



皆様の参考になれば幸いです。
2019.05.28  by Paradise

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簡易オシロスコープを作る

九州工業大学情報工学部が公開の
Arduinoを使った簡易オシロスコープの紹介

2015年1月の作品

自作マイコン基板とPCに表示したオシロスコープの画面
scope1.jpg

 工房にはブラウン管式のオシロスコープを持っていますが、最近Arduinoを使った試作を自宅の
PCデスクで行う事が多く、PCで表示が出来る簡易型のオシロスコープが必要となりました。   
 Webで検索したところ、九州工業大学情報工学部が公開のArduinoにCRを追加するだけで、手頃に
PCをオシロスコープとして使えるページがヒットしました。
 早速、手持ちArduinoに部品を追加してテストしたところ、いとも簡単に再現出来ました。
この簡易オシロスコープは私が使うには充分な機能がありとても満足しています。

このオシロスコープに興味のある方は下記のkyutech Arduino scope 掲載ページをご覧ください。
kyutech Arduino scope 掲載ページを開きます。 


専用基板を作る
 現在ならArduino NANO等、シリアルインターフェースが載った小型のマイコンボードが
安価に入手出来るのですが、この時はマイコン基板を小さく作ろうとCNCで生基板を加工、
ATMega328PとFT232RLを組み込んで自作しました。
scope2.gif

その当時、CNC加工のために描いたマイコン基板の拡大パターン図です。
scope1.gif

皆様の参考になれば幸いです。
2019.05.03  by Paradise

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自律走行ロボ「チワワ君」

超音波センサーで障害物を避けながら走る車型自律走行ロボを作ってみました。
2014年11月の作品

tiwawa1.jpg

上部フレームにArduino互換機と自作モータードライブのシールド基板、超音波センサー搭載用の
超小型サーボモーターと赤外線リモコン受信用の受光センサーを載せました。(テレビのリモコンで操作します)
tiwawa2.jpg

下部フレームの上部にはモーター用と制御用の乾電池ボックスを2個搭載しました。
tiwawa3.jpg

下部フレームの下部にはタミヤのツインモーターギヤーボックスとボールキャスターを使ったシンプルな設計です。
tiwawa4.jpg

動画をご覧ください。


2019.04.16 by Paradise

テーマ : こんなの作りました♪
ジャンル : 趣味・実用

プロフィール

CNC_Paradise

Author:CNC_Paradise
木工・彫刻・機械工作・電子工作が
大好きで自作のCNCを使って工作を
楽しんでます。

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